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2017年 04月 10日
山村豊子と同じツル・レーベルのものだが「菊栄」以外の文字情報以外は何もなく、「菊栄」としてクレジットされた音源自体も多くない。乏しい資料からようやく、南陽新地菊栄連にたどり着く。南陽新地はかつて新世界界隈(ジャンジャン横丁)にあった花街であり、現在のキタ同様高級料亭などが軒を連ねていたという。この一角が南陽新地と呼ばれるようになったのは、昭和5年、南陽歌舞場が建設されてからである。一方、このレコードがリリースされたのも、推定昭和5~6年である。南陽新地の菊栄とみて間違いなかろう。
昭和50年代、初めてこの地を訪れた頃、その寂れ方に驚いた記憶がある。通天閣近辺の凋落ぶりなど、それまで映画やテレビを通してのイメージとは全く異なるものだった。しかし、今や再開発が進み、新たな発展の道を辿っているとのことである。繁栄から衰退の憂き目を見つつ、再生への道筋を歩んでいる姿は、山中温泉にとっても参考になるかもしれない。(No.69 Disik4-3) ※付記・画像は「全国花街めぐり(昭和4年・誠文堂)」に掲載された、大阪南地の記事。
by sarakus
| 2017-04-10 01:38
| 山中節音源ライナーノーツ
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